「先生の笑顔が学校をしあわせな場所にする」学校のリアル見える化プロジェクト

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先生だって人間です。

万全の体制で毎日を過ごせるかといえば、疲れている時もあるし、体の調子がいまひとつのときがあるものです。忙しい毎日の中で心身の状況はめまぐるしく変化します。

中教審「審議のまとめ」で指摘されているように、学校の教職員が置かれている状況の背景には様々な要因があります。「審議のまとめ」ではこのことを「子どもの課題が複雑化・深刻化、保護者の期待が高まっている」としていて、文部科学大臣は「情報化の流れ、時代や環境の変化」を挙げています。

#学校のリアル見える化プロジェクト にこんな声が寄せられました。

教育行政は、学力向上をはじめ様々な施策を打ってきます。

例えば、新体力テスト。

子どもたちに目的意識をもたせ、いくつもの種目に挑戦させるために、先生方は知恵と工夫を寄せ集めます。

それでも時間と労力はかかってしまうもので、学校の先生というのは文部科学省や都道府県教育委員会が「これをやる」と決めたものを、少しでも子どもにとって自然な流れで取り組むコトができるように工夫をします。

それでもなかなか意義を見出せないものがあるのは事実です。

春休みの頃にX(旧Twitter)では、キャリア・パスポート廃止を訴えるポストが溢れていました。また、指導要録の「様式IIの『別記』」(オンライン授業についてまとめておくもの)についても同様の声が見られました。

学校の先生という仕事は、子どもたちが生き生きと輝くことができるのなら、がんばりが効く…そんな仕事なのかもしれません。

中教審「審議のまとめ」では、11時間の勤務間インターバルについて言及されています。

勤務終了から翌日の勤務開始まで11時間の休息をとることを求めている制度です。運輸業界では厳格に制度かされていて、バスダイヤの見直しなどの動きが見られますが、その根幹もこの「勤務間インターバル」です。

子どもたちにとって、学校にいる間に過ごす時間の中で多くの時間を費やすのは授業です。その授業が充実したものであるためには教材研究が欠かせません。

毎日6時間の授業をよいものにするために「とりあえず明日を迎えられる」とするために、先生方は放課後に打ち合わせをしたり、指導書を見たり、予備実験をするなどして教材研究にあたります。

もしも、時間外勤務の縮減が求められ、なおかつ、勤務間インターバルとしてすべての「学校の仕事」が11時間制限されるとしたら、毎日の業務は一瞬にして崩壊します。それくらいの業務量をこなしているのです。

それでも、寄せられた声のように残業そのものは減らしたいのです。そのうえで、子どもたちの笑顔を見たいのです。

子どもたちにとって、笑顔でいられる学校であるために、よりよい条件整備が必要です。