「止めよう!変形労働制」ニュース no.7

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教職員の定数を定める規定は「1日4コマの授業」が原則だった

●教員の長時間労働の根本原因は、教員増なしに授業を増やしたこと

国の調査でも、教員の異常な長時間労働が深刻化している実態が明らかになっています。その根本原因のひとつが、教員の授業負担を、教員増なしに実施し続けたことです。学校週5日制の実施により、教員の1日あたりの授業負担が増えました。その後、「ゆとり見直し」の号令のもと授業時数はさらに増やされながら、教員増は行われませんでした。さらには、全国学力テストや自治体独自の学力テスト、官製研修の増大、土曜授業、教員免許更新制、教員評価、学校評価など多くの施策が学校に押しつけられました。それらが積み重なり、教職員の多忙化に拍車をかけたのです。

 

●もともと、教員の授業負担は「1日4コマ」が原則だった

国がはじめて法律によって教員定数を規定したのが「公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律」(1958年)でした。法案を作成した文部官僚は定数の算定について次のように解説しています。

「一教員あたりの標準指導時数」は「一週二十四時限をもって標準とした」「したがって、一日平均四時限となるが、これは一日の勤務時間八時間のうち四時間(休憩時間を含み)を正規の教科指導にあて、残り四時間を教科外指導のほか、指導のための準備、その他校務一般に充当するという考え方である。」

教員1人あたりの授業負担は長い間、「1日4コマ、週24コマ」を基準として定数配置が行われてきました。今は、1日6コマの授業が当たり前になっています。1日6コマの授業をこなし、法律通りに45分間の休憩をとれば、残る時間は25分程度しかなく、長時間の残業は必至です。

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