春だから組合のこと

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学校という場所は年度で大きく環境が変わります。

子どもたちの学年が変わるだけでなく、教職員の構成が大きく変わることも影響しているでしょう。

教職員組合は、学校づくりと人事の取り組みを進め、新年度が少しでもよりよい環境で迎えられるよう、半年くらいかけた取り組みを進めます。そんな取り組みの成果が出るとき…でもあります。

ある学校の始業式のエピソードを聞きました。

この年は異動が多くて、3分の1くらいの先生が入れ替わって着任式を迎えました。子どもたちは緊張した面持ちで、さらには先生方への出会いに大きな期待をもって体育館に入場してきました。私は放送係として、ステージのそばでその様子をみていました。

この年は10人の着任者を迎えたそうです。着任者が次々と挨拶をします。

驚いたのは、着任された先生が「おはようございます」というと、これまで聞いたことのない元気な声で「おはようございます」と挨拶を返すのです。しかも、段々小さくなるわけでもなく、10人分さわやかな挨拶が続いたのです。

日常の光景からすれば、想像もつかない元気のよい挨拶が響き渡る着任式になったそうです。

それだけじゃなかったんです。続いて行った始業式の「校歌斉唱」もすばらしかったんです。あとから先生方と『こんなに元気のいい校歌、初めて聞いたね』って話してしまうほどでした。

先生という存在は、こんな素敵な光景を創り出すことができるのだと感じます。

そして、春という節目には、こんなパワーがあるんだと思います。

そんな春という節目は教職員組合にとって、とても大事な時期でもあります。

新しい仲間を教職員組合に迎える、世代が変わって教職員組合をひっぱる立場が変わる……そんなふうな節目の時期でもあります。

世代交代といえば、よく「バトンを渡す」と言ったりします。2020年の全教定期大会では、この話題がたくさんの討論で語られ、強く印象に残りました。

若い先生方は言います。

バトンを「渡す」んじゃなくて、しばらくは「並走」してほしいんです。そうしながら世代をつないでほしんです。

インターネットの時代、SNSの世界にはさまざまな学校の様子がつぶやかれています。力合わせに困難な課題があって苦しそうな様子がないわけではありません。一方で、キラキラした働き方や、子どもの様子が見える実践もたくさんあふれています。どちらも「要求実現」と「教育研究運動」と捉えれば、教職員組合が得意とする分野です。

学校という場所は、しあわせや希望があふれる場所です。そのために、そこにいる教職員である私たちは元気でありたいものです。

そして、元気にいられるように力合わせをしているのが、教職員組合です。

あなたのそばに、実は教職員組合はあるんだよ。

そんなふうに伝えたくて、道教組ホームページの企画として「春だから組合のこと」という連載企画にまとめました。ぜひ、感想を聞かせていただければ、うれしいです。

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