この春、先生になるあなたへ

春だから、組合のこと2024

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3月半ば、ニュースでは「春闘」という言葉が聞かれました。

日本を代表するような大企業で会社側と労働組合側が、賃上げや労働条件の改善について、この時期に話し合うものです。

労働組合にもいろいろあります。

「その会社で働くからには、この労働組合への加入が絶対条件」という職種もあります。

私たち教職員の場合はそんなことはありません。自分で加入するかどうかを決めます。

大きく括ると選択は2つ。「教職員組合に加入するか、どうか」ということです。

別に、教職員組合に入らななくても困らなんじゃない?

だってみんな入ってないっていうし。

正直、どうなんだろうって思うけど、誘われないから考える機会もないんだよね。

困ったら、SNSで情報を集めたらいいんじゃない?

でも、教育を大切に考える仲間と目の前のことを語り合えるって考えたら、どう?

春、自分の教室で始業式を迎え「うちの学級の子どもたち」と出逢って…と想像を広めてみましょう。

教室で「学級びらき」をどうしようかな。始業式で子どものハートをつかむにはどうしたらいいのかな。
そもそも授業ってみんなどうしてるのかな。自分が子どものときってどんなきまりあったかなぁ。
学級に落ち着きのない子がいて、話を聞いてくれなかったらどうしたらいいかな。
保護者にいろいろ言われるんじゃないかなぁ。どう対応するかも知りたいけど、それってどういうコトなんだろう。
先生方とは仲良くできるかな。わかんないこと聞けるかなぁ。それっていつ、どうやって聞くの?
あれ、まてよ。これから出逢う子どもたちが大人になる頃ってどんなんなんだろう。想像つかないや。
そういわれてみたら、ニュースで言ってる言葉よくわかんない。大人になってもやっぱりよくわからないな。
そういえば、教師の仕事はブラックだって最近聞くなぁ。私は大丈夫かな?

教職員組合は、こんな疑問に答える力を持っています。

教師としての実践力を高めること、「今、目の前に起こっていること」をみんなで考えること、今とこれからの未来がよりよい社会になるよう学ぶ、自分たちの働き方の改善に取り組むこと…などなど。こうした取り組みを戦後からずっと取り組んできました。

教職員組合って、ふたつあるよね。

そうです。北海道の小中学校の先生方が加入できる教職員組合はふたつあります。
そのうちひとつが、道教組です。

教職員組合がふたつある理由は、それぞれの組合に加入する先輩から聞くのが一番いいです。どちらの組合の集まりに参加してみるというのもありでしょう。

そのうえで、自分事として「教職員組合への加入」を考えてほしいと願っています。

 それは…教師の仕事は、ひとりではできないからです。

授業中に具合が悪い子がいたら、「保健室に行っておいで」といいます。

保健室に歩いていくその子に、廊下で会った担任外の先生や支援員さんなんかが「大丈夫?」って声をかけてくれます。

養護教諭の先生が手当てをしてくれて、職員室の先生が話を聞いてくれることだってあります。

放課後になって、この子に関わった先生方がいろいろ話してみると、担任の自分が気づいていなかった新たな課題を知ることになるかもしれません。

教育って、こうした“力合わせ”の積み重ねで成り立っています。

そして、その力合わせをそっと後押ししているのが教職員組合です。

教育は、私たちの身の回りでは学校が公の責任をもってやっています。

だから、教職員組合は目立ってはいけません。目立たないから何もしていないのではなく、そっと先生方の思いに沿ってサポートしていきます。学校がいい状態の時には教職員組合の存在は見えにくいものです。

「いい先生になりたい」―――そんなあなたの思いを応援し、共に学び合えるのが教職員組合の良さです。 

だからこそ、あなたも教職員組合への加入を考えてほしいと思っています。

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